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とかじり小四郎 ―北条義時―20

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『 とかじり小四郎 ―北条義時― 』

 

「え? 白藤を返せって?」

 詰め所。あからさまに不機嫌な顔をした畠山重忠が小四郎を睨む。小四郎も黙って重忠を睨み返した。重忠は憮然とした顔で言い切った。

「負け戦だろうが何だろうが、一度手放したお前が悪い。俺は返さぬぞ。白藤を手に入れるためにかなりの金子を遣ったし、手なずけるにもかなり時間をかけた」

 小富士は石橋山の合戦後に様々な人の手を経て、馬気狂いの重忠の手元に入ったようだった。だが、小四郎も諦めるわけにはいかない。黙ったまま重忠を睨みつける。

「では、俺が手に入れた倍の金子を出してみろ。またはそこに土下座しろ。そうすれば考えてやってもいい」

 重忠はそう言って口の端を上げた。小四郎は内心で舌打ちをする。

 今の北条はともかくとして、江間は貧乏だ。十分な領土がない。重忠の望む金子を出せる筈がなかった。時政が小四郎の為に買い戻してくれるわけもない。

 だから小四郎は地に手をついて頭を下げた。その途端、重忠が非難の声を上げる。

「江間小四郎、お前に誇りはないのか! 武士としての矜持は!」

 小四郎は頭を下げたまま、重忠の怒声をやり過ごす。だが、黙ったままの小四郎の態度は、火に油を注ぐ結果となった。

「お前、この俺が本心で金を払えと言っていると思うのか? 武士ならば大切なものは力ずくで取り戻せ。真剣勝負を挑めば良いだろう!」

 熱り立つ重忠を周りで様子を見ていた男達がなだめにかかる。

「まぁまぁ畠山殿、江間殿は弓矢の道はそれ程巧みでないのだから」

 小四郎は唇を噛んだ。その通りだ。逆立ちしたって重忠に敵うわけがない。そんな真剣勝負など無鉄砲で考え無しの人間しかしない。

 その時、暢気な声が場の空気を破った。

「ならば碁の勝負ならどうだ? 武士の嗜みだ。出来るだろう? 義時の碁は幼い時に私が鍛えた。なかなかの腕前だぞ。試してみろ」

 頼朝が後ろに立っていた。

「御所様、おいででしたか!」

 重忠はじめ、男達の目がギラギラと輝く。頼朝はどこに行っても人気者だ。皆、頼朝の寵を狙っている。だから特異な腕も持たぬのに昔なじみで親族であるというだけで可愛がられる小四郎はひどく妬まれ恨まれていた。

 

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