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琥珀の龍紋―北条時政―31<アマカケル外伝>

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 夕刻。戻った父に京の様子を伝える。

「そうか、とうとう都で戦が起こるか」

 父は眉を寄せて厳しい顔をして見せたが、どこか胸踊らせているようにも見えた。

「はい。源義朝殿や足利の源義康殿は既に内裏や鳥羽殿の警護を務めておいでで、そこに武士が続々と集まり賑わっています」

「では逆に上皇方へお味方する武士はどの程度いるのだ?」

「源為朝殿、平忠正殿、また大和の僧兵らが声をかけられているようです」

 色を見せず、四郎は淡々と述べる。

「東国はなしか。やはり大蔵で秩父が討たれたのは大きいな」

「東国でも三浦は今回は出ぬそうです。義朝殿に万一何かあればその長子として次に備えるためではないかと」

「確かに。万一のことを考えておく必要はあるな」

 父に顔を向けて頷きつつ、隣に黙して座る兄の表情や気配を読もうと目を走らせる。

「この度の戦は、上皇と今上帝また摂関家が分かれての天を二分する大乱になります。正直、どう転ぶか分かりません。ただ滅多にない好機であるのもまた事実」

 蒸し蒸しと立ち上る昼間の熱気。雨が降ればいいのにと四郎は思いながら続けた。

「伊豆南の狩野殿は、今上帝をお守りする為に兵を準備するとのこと。北条もそれに随行するのが良策かと思いますが」

 乗るか、乗らないか。様子を窺う四郎の前で、父は笑顔で膝を叩いた。

「そうか。狩野殿が動かれるなら、その供をさせていただくのが一番だ。急ぎ使いを送らねば」

 立ち上がろうとする父に、四郎は「実は」と言を継いだ。

「父上ならそうおっしゃると思い、勝手ながら先に狩野殿にご挨拶に伺っております。狩野殿は大層お喜びでした」

 父は面食らったような顔で、立てかけた膝をぱたりと床に落とした。

「そうか、既に挨拶を。……まぁ、いいだろう。明日、私も挨拶に伺う」

 四郎は頭を下げ、そっと息を吸った。続ける。

「ですが、一つ気がかりなことが」

 さっと顔を上げて、父の目を真っ直ぐ見つめる。

「都で最大の兵力を保つ平清盛殿がどちらに付くかが、未だはっきりしておりません」

 嘘をついた。

 

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