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琥珀の龍紋―北条時政―7<アマカケル外伝>

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 寝ず休まずに辿り着いた京。

 だがそこは、時の流れが伊豆のそれとは違っていた。香と油と煙と墨とがどろりと澱み、沈み落ち込む空間。

 口利きを約束してくれた遠い縁戚はまるで当てにならず、他に後ろ盾のなかった四郎は、決められた役をこなすばかりで無為に時を過ごすしかなかった。

 男の出世は妻の実家の後押しによる。伊豆でもそれは同じだったが、都ではそれが更に顕著だった。

 そして都では武士は蔑まれる存在。いかに伊勢平氏が院に寄進をしようと公卿になることは叶わず、いいように使われるだけ。

 地方では幅を利かせている受領も、京では身分低い小者としてぞんざいに扱われていた。所詮は生まれと氏なのだ。

 華やかな貴族の屋敷とは対照的に、都にはその日の暮らしも立ち行かず、道端で死にかける民も多くいた。

 ぼろぼろの布を身にまとい、身体に虫がたかり始めているのに動かず、ただ虚ろな目で通りゆく人間を見ている。

 地方に下ればそれでもまだ食うものはあるのに、何故この民らはここから動かないのか。

 しばらく考えて、それから至る。

 知らぬのだ。今の暮らし以外のものがあると思いもしないのだ。

 逃げることが出来るとも知らず、ただ貴族を羨んで自らを憐れんで、そればかりに目を向け動こうとしない。だから何も知らぬまま死ぬしかないのだ。

 知らねばならぬ。まず知識を身につけ、生きる場を自ら選ばなくてはいけない。

 四郎は役を務めながら都の界隈を歩きまわった。京の都の地の形、各地に漂う場の気配を頭に叩き込んだ。

 ごくたまに目にする貴族の動きをつぶさに見て記憶に焼き付けた。その立ち居振る舞い、声、気配、目線。そして真似る。大きく、ゆったり、気怠げなその動きを再現する。

 

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