増補改訂「武家家訓・遺訓集成」より。
(天理大学附属天理図書館所蔵写本から)
北条重時くんが壮年の時につくった家訓です。
「六波羅殿家訓」の原文のご紹介
とにかく、原文、本物を見ていただきましょう。
詳しくは「武家家訓・遺訓集成」をご覧ください。
※(??)は、原文でもよくわからない所のようです。
(前文)
人の心様々なれば、振舞思べき様申に付て烏滸がましく(差し出がましく)、
人に咲(わらわ)れの其一なれども、
人の子は劣る親にはまさらぬことなれば、覚ゆる事を大概書いて奉る。
是を違わず、振る舞うべし。若是悪きならば、なじかは子の咎はあるべき。
親のわろきにてこそ教訓せざるらめと思えば、
さのみ語にて申も骨なければ(無骨、無作法)、存る事を書いて進也。
ゆめゆめ疎き人に見らるべからず。内外なからむ(分け隔てなく信頼の置ける)
人に読せて、徒然のなぐさめに委細にきかるべし。
一、
仏・神・主・親に恐をなし、因果の理を知り、後代の事をかんがみ(考え)、
凡そ人をはぐくみ、要に立ぬ者をこらさず、惣て心広く、人に称美せられ、
心甲にて(心剛にて)、かりそめにも臆病に見えず、弓箭の沙汰ひまなくして、
事に触れてなつかしくして、万人にむつび、よく思われ、
皆人ごとに漏らさず語をかけ、貧げなる者に哀れみをなし、
妻子眷属にいたるまで、常にうち咲て、怒れる姿見ゆべからず。
又召仕わん侍・雑色・中間等までも、
事に触れて悪ざまにて六借(むつかし)からん者
(気難しい者、苦情を言う人)をば、仕うべからず。
サ(??)レハ、(??)故に、吉者(よきもの)あまたうするなり。
第一の(??)也。
※以下、まだまだ続きますが、物凄い量なので、徐々に更新していきます。
北条重時の「六波羅殿家訓」も「極楽寺殿御消息」も掲載されてる
「武家家訓・遺訓集成」は
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