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頼朝・北条好きFanSite「あづまがたり」

書籍:童門冬二「尼将軍 北条政子」

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童門冬二「尼将軍 北条政子」
ー日本史初の女性リーダーー

北条氏関連の書籍で、読んだものを少しずつご紹介していきます。

ほとんどは参考資料として借りているのですが、
参考になる一方、何気にツッコミどころ満載のものも多く
(特に政子関連の書籍)

「ほほー、君はそういう解釈をするのですか」

と顎を撫で擦りながら、努めて冷静に書いていきたいと思います。

頼朝さん&北条ファンの私の目線だから
すっごく偏ってますけどね。

LULUSIA-ルルシア-

 

 

では、勝手に前書きから、少しずつ抜粋させていただきます。

政子は正直にいって、夫の頼朝に不満なところがあった。それは、政子には次のような政治理念があったからだ。

鎌倉に幕府を開いたのは、あくまでも「武士の・武士による・武士のための政権」を確立する為。それを支えるのは東国武士であって、西国の武士ではない。とくに都の人間ではない。

武士が京都に入ると必ず生活が貴族化して堕落すると思っていた。だから、京都に生まれ育った夫の頼朝がときに京都を恋しがり、またとくに京都の女性に色目を使うのを好ましからず思っていた。
同じ源氏一族でも、木曽義仲、源義経などの武士が京都に入ると必ずふにゃふにゃになり、結果的には身をほろぼしてしまう。こういう状況を見ていて、いよいよ「武士が都に入ると必ず骨抜きになる」と感じた。

東国の伊豆に生まれた政子には、女性でありながら東国武士の初心・原点の思想が脈々と流れていた。したがって、政子が鎌倉政権に託したのは、この「東国武士の初心・原点をあくまでも失わない」というもの。
それは、質実剛健・不言実行・潔い身の処し方・家族や部下に対する限りない愛情など。

したがって、せっかく夫が鎌倉に樹立した武士の政権は、あくまでもバックボーンをきちんと持った、東国武士の初心・原点を守り続けるものでなくてはならない。そのためには「たとえ女性であっても、自分が実質的な将軍になって鎌倉幕府を守りぬかなければならない」と心を決した。

そのため、彼女は「尼将軍」と呼ばれた。

ごめん、なんかついて行けない。
つか、おかしいんですけど。
そんな風に「東国武士の初心・原点を守り続けなくては」なんて冷静に分析して決心する女なんていないって(笑)。

第一印象はそれでした。

いや、でもね。確かに政子さんが京を好きだったかと言えば、そんなに好きではなかったと思いますよ。

東国は田舎だっていう負い目はあっただろうし。
義母の牧の方は京至上主義だし(予想)。
大姫は上京途中で死んじゃうし(涙)。
三幡姫まで死んじゃうし(絶対毒殺だよね)。
実朝さんは京べったりだし。

それに、京に入った男衆がバッタバッタと奸計にハマっていくのは「あーあ」と思いながら見てただろうし。

でも「政治的理念」なんて、最初はなかったと思いますよ。
特に頼朝さん存命の頃はね。

 

でも、童門さんは続けて書いてるんですよね。

正確な伝記でもなければ小説でもない。その中間をいく読み物なので・・・(略)「ここはこうなのでは?」と疑問を持たれる向きもあるかもしれない。しかし、そういうものを超えて
「北条政子は、たしかに尼将軍だったな」
という感想が得られれば、書き手としてこんな幸福なことはない。

(著者の前書きより)

うん。これなら納得です。
確かに、読後の印象は、史実半分、妄想半分でした。

男性の書く北条政子って良くも悪くも面白い。
正直、まーったく共感出来ない部分もところどころにあるけれど、「ふ〜ん、男性から見るとそうなんだ〜」と努めて冷静に読むようにしています。

逆に女性の書くヒーローものなんかは男性からは同じように読まれてることが多いんでしょうね。

でも、この書籍は、○○さんの書いた北条政子の書籍よりはマシでした。
あれは本当にひどくて絶句しましたから。

書籍名に「政子」と銘打ちながら、悪口を言いまくってましたよ。
「これ、世間に流通している書籍ですよね? 個人の同人誌じゃないですよね」ってくらい。

そんなに政子のことが嫌いなら書かなきゃいいのに。
現実世界への愚痴としか思えなかった。

で、あとがきに
「うちの奥さんは政子みたいじゃなくてよかった〜」なんて書いてるんですよ。
オイオイオイオイ・・・

思わず
「アンタ、本当に困ったジイサンだよ」
とちびまる子風に呟きましたよ、本当。

その時は、あまりに呆れ、そして怒りに燃えたので
 バリッ
と破きたくなったのですが、本と紙が可哀想なのでやめておきました。

え、○○が誰かって?
名前も思い出したくないので伏せます。

ま、男性でも女性っぽい人はいるし
逆に女性でも男性っぽい人はいる。

同性でも理解って難しいし
異性のことなら尚のこと。

だから童門さんのこの書き方は好感が沸きました。

そう、読む人に余裕を持たせてくれる書き方っていいよね。

と言いつつ、童門冬二さんの「北条政子」では、訥々と「政子さんは京がお嫌い」と書かれていました(ように私は感じました)。とにかく目の敵にしている度合いがすごい。

「北条政子」って本当にこんななんでしょうか?
小うるさくて頑固で、根に持つタイプで、細かなことをネチネチと(私の所感)。

こんな嫌な女を、御家人達は慕って、信頼して「尼将軍」に祭り上げたワケ?
で、そんな人のスピーチに感動して涙を流して承久の乱を頑張っちゃうワケ?

・・・違うと思うんですけど。

 

日本の歴史上で初めて、権力の中枢にあって自ら組織を統率した女性である。
男性優位の武家社会にありながら、政子が「女性トップ」として活躍できた理由とは――。

えー、こちらの理由に関しては、読み終えた私は正直よくわかりませんでした。というか共感出来なかったんでしょうね。多分ちゃんと書いてあったとは思うのですが、頭の中を「???」が踊ったせいか印象に残ってません。ごめんなさい。

これは私の個人的見解ですが、女性は基本的には家族や子ども、身の回りに近い大事な人だけを守るようプログラムされているのではないかと。社会全体のことまで考えて動ける女性というのは稀では?

政子がその稀な人だったという考えも出来ますが、「鎌倉幕府」自体が彼女の子どものような存在だったのではないかと思います。

伊豆で普通に女性として幸せな生活をしていたら、別にこんなに頑張る必要もなかったんですよね。

だから、頼朝さんが生存中は特に何もやってない。
頼朝さんが浮気したら「キーッ」って怒って館を打ち壊し(そういう風習があった)
頼朝さんが静御前を罰しようとしたら「まぁまぁ」って宥めるくらい(暴走頼朝さんを諌められるのは政子さんくらいね、とか妄想すると萌える)。

基本的には大姫のお世話をして、頼朝さんにくっついて京に行って、お寺の再建をしたり神社の保護をしたり。

尼将軍になったのは、「他に誰もいない」から「仕方ないわ、私が頑張らなきゃ」って思ったのではないかと。だって幕府は「夫と仲間たちが頑張って築きあげてきたもの」なんですから。

幕府の御家人衆には皆それぞれ家族や親族が繋がってて、その生命の全部を預かってるとしたら、やっぱり頼朝さんの奥さんが頑張らにゃいかんでしょう。当時は今よりも女性の権限が強い時代ですし。
 尼将軍=御家人皆のお母さん
って考えると割と腑に落ちるのですが、どうでしょう?

 

ですが、北条政子っていうと「悪女」のイメージが大きいようですね。日野富子ほどではないでしょうが。

政子さんに関しては、おそらく長男の頼家さんの暗殺に関与していた!と思われる為に、世間一般の皆さんの目が厳しいのではないかと思います。

我が子を殺す母って確かに怖いように感じますが、時代が違うとも言える。

親子兄弟が殺し合ったり、姥捨てしたり、食っていくために子を捨てたり殺したり、そういうのが当たり前……とまでは言わないけれど不思議ではなかった時代。

だから物語上ではヒーロー・ヒロインを義理堅くて人情味溢れる人物として劇的に描いてたり。それは、そういう人物が変わってて貴重だからとも言えないでしょうか。

少し遡った平安時代のお姫さまなんて、まさに子を生むマシーン。生んだ子は親が育ててくれるから自分では子を抱きもせず、それよりも和歌や長い黒髪や琴や琵琶。女子力を鍛える方に専念してたとある本で読みました。

高貴な女性は子供に乳なんかあげてないで、次の子を生むのが仕事。一刻も早く断乳して受胎準備をしないといけないんですよ(母乳をあげてると生理がこない)。

これじゃあ母性なんか育つかい!

確かに母と子の触れ合い的な感動物語とか、あんまり記憶にありませんね。「竹取物語」もおばあさんよりおじいさんの方が面倒見てそうだし。

ということは、「THE・母性!」なんて期待する方がおかしいのでは?
頼家さんなんか特に、乳母の比企氏に取られちゃってるしね。

でも大姫出産時は、政子さんは頼朝さんと熱海の伊豆権現に隠れてるので自分で育てていたのではと私は勝手に妄想してます。だからか、政子さんは大姫にはべったりで可愛がってますしね。

頼家さんに関して話を戻しますが、それでも自分の生んだ子を憎いとまでは思わないでしょうから、これは勝手な憶測&願望ですが、政子としては頼家失脚は苦渋の選択で、また殺すことまでは考えてなく幽閉程度の予定だったんじゃないかと。

でも、幕府中枢としては、あんまり頼家さんがウルサイし(家臣を戻せとか、安達くんを呼んで懲らしめてやるとか)、これはいっそシメといた方がいいんじゃないかという話になって手が下されたのでは?

そんな話し合いの場に政子さんがいたかどうかはわかりませんが、さすがに「子を殺しますよ」とは言いにくいから、政子さんのいない所で秘密裏に決めて実行したんじゃないかと思いますけど。

で、もう一人暗殺されちゃった実朝さんですが、彼の暗殺に関してまで「政子ブラック」説を唱えている文献を見たことがありますが、それはないでしょう。

実朝さんの暗殺に関しては、多分本当に「事故」で、女性ならではの「認識の甘さ」と「希望的観測」から起きてしまったものと私は思っています。

「まさか自分が取り立てた甥っ子が叔父さんを殺すなんて!」
「力を合わせて幕府を盛り立ててくれるんじゃなかったの?」

公暁の父・頼家が実朝に殺された、なんて吹き込まれてるなんて思いもしなかったんでしょうね。

 

とりあえず、Amazonの書評だと星5つ付いてます。「わかりやすかった」と。
うん、確かに読みやすかったです。
「ほほぅ」という部分もあって勉強になりました。
男性なら別に抵抗なく読めると思います。

「その生涯を現代的な視座から追いかけた歴史読み物。」と紹介されている通りでした。でも、かえって混乱するから、完全に「フィクションです! 小説です!」と言ってくれた方が私は良かったかな。

史実(吾妻鏡や、その他資料からの推測だけど)が中途半端に入っていると「あれ? これは史実の本? それとも作者のフィクション?」ってなってしまいます。

もし、作者の完全な創作部分を「これが史実か」と混同してしまう読者がいたら、それは個人的にちょっと嫌だなぁ。

ま、でもこれらは全て私の個人的な所感なので、是非実際に読んでみてくださいね。

他は、義時さんの扱いに物足りなさを感じたくらいでしょうか。でも、これは私の個人的な嗜好の話なので、妥当な書き方だったかと思います。

義時さんに関しては、どうしても永井路子さんの「炎環」などの印象が強いですが、人によって描かれ方に差がありますね。

以上、私の個人的意見ばっかりで、童門冬二さんの「北条政子」の紹介になってませんが、たくさんの人にたくさんの政子像、頼朝像、時政像、義時像があるということを改めて考えられた一冊でした。ありがとうございます。

 

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