茶々さん竹内さんですが、ちょっぴり悪評がたっていると聞いて、今回はきりちゃんではなく、茶々さんで記事を書かせていただきます。
「気持ち悪い」
「イメージと違う」
「ちょっと痛い」
そんな噂がチラホラ、とのこと。
まぁまぁ。わかりますよ。
私も茶々さんには並々ならぬ思い入れのある人間。
前に「大河「真田丸」上洛 &「新選組!」上京? 配役あれこれ徒然がたり」で過去の大河の茶々役について一部を紹介しましたが、茶々さんは演出の方や脚本の方によって、かなりイメージが変わる人物。
おねの方(寧)はほとんど人物像が変わらないのに比べて、茶々・淀殿は見事に明暗分かれる。
それはそれだけ皆さんに愛され、また嫌われ(?)、この時代を語るに無視出来ない存在なのだと思います。
「真田丸」は大阪夏の陣までの長丁場。
大河ドラマでは通常用いられる少年編を良しとしない三谷さん(いや、本心は知らない)なのですから、その他の配役でも重要キャラは全年齢を演じねばならないでしょう。(そういえば「新選組!」でも、少年役があったのは総司だけでした)
豊臣時代における真田信繁の立ち位置の確立やその後の伏線の為には、茶々を出さないわけにはいかない。となると、竹内さんは頑張って17、8の少女の役を演じなければいけない。現在の年齢からの差が大きいから本当にキツイことだと思います。
例えば「あさが来た」の、あさ(波留さん)が14、5才を演じていたのは10歳位の年齢差なので、ちょっぴりのキツさで済みます。そして実年齢より高い年齢の演技はメイクで何とかなったりする。
(脱線するけど、あさと信次郎さんの中年から老年の演技は良かったなぁ。特に新次郎さん!)
でも20歳は大きいですよ。竹内さんじゃなかったら、きっともっとキツイと思いますよ。そこ、あんまり虐めないであげてくださいな。
(また脱線するけど、来年の直虎はどうするんでしょうね。ちょっと気になりつつです・・・)
ちなみに男性だって「龍馬伝」の坂本龍馬、福山雅治さんは若い役を頑張ってた!
もちろん今の「真田丸」堺雅人さんだって!
だからきっと、その内に見慣れますよ。それを待ちましょう!
茶々と、天真爛漫さと、今週のタイトル「表裏」
さて、お次はその茶々さんの無理(?)にも見える天真爛漫さですね。
えー、きりちゃんの過去の経緯などが無ければ、「いやいや、あれは演技でね、もちろん内に怒りと復讐を秘めた演技なんですよ」と言いたいところなのですが、三谷さんの外し方といい、正直読わかりません。
通常の大河ドラマの妥当な線から読み解けば、あの無頓着さと天真爛漫さは、自暴自棄&秀吉への宣戦布告。いわゆる思春期の家庭環境が悪かったせいで、ちょっぴりねじれて非行に走ってしまった少女が、自分への秀吉の好意(っつーか邪心)を感じて自棄になり、周りを不幸にしようとわざと素知らぬ顔で天真爛漫にふるまってみたりするという構ってちゃんモード。
でもね。多分、そういう設定はされてないと思います。そんなワンパターンではなく、そんな要素を内包しつつ、行動の不可解さゆえの面白さとか、戦略上のタイミング合致の為のコマとか、狙ってのお外しパターンとか、そういうキャラとして重要視されてるんでしょうね。
信繁をいかにピンチに陥れて視聴者をハラハラさせるか、そしてそれを乗り越える信繁の上手さに感動させるか、いかに視聴者をクスッと笑わせるかがポイントなんでしょうね。
でもでも、単なる天真爛漫お馬鹿ではありませんよ。毒を持ってますよ。それをいかに見せないかって所に、きっとポイントがあるんですよ。
男衆の心情は見ていると割と単純でわかりやすいけれど、女衆はわかりにくい。意味不明の行動をする。それは三谷さんの中の女性イメージもあるのかもしれませんね。
というわけで、これからも茶々さん竹内さんの、わざとの外し演技(わざとじゃないって)を楽しみにしてますよ!
来週は、茶々ちゃんときりちゃんとの直接対決(?)もありますね。女優としての対決でもあるわけです。頑張って! ふたりとも!!
<胸に手を当てる二人>
これ、わざと対比させてますよね。
予告作った人も、おっそろしいことをしますね。美人とかの顔の造形ではないですね。女優としての光というかオーラっつーか、なんか鬼気迫るものをバチバチと感じたのは私だけですか? 女優さんって職業を、私は心底尊敬しますわ。
「マヤ・・・恐ろしい子!」(月影先生)
まぁ、茶々の天真爛漫さの奥の影については、大蔵卿局の今回のセリフ。
「茶々様は悲しまれるのをやめたのでございます」(うろ覚え)
に存分に含まれていますね。
今回のタイトル「表裏」通り。
あの天真爛漫さをそのままだと思うのは大間違いです。物凄〜く秘めてるんです。
ただ、それをどのように出すか、それとは出さないまま終わらせるかはわかりませんね。
え、タイトル「表裏」は、家康さんと秀吉さんのことだろうって?
いやいや、それだけのはずないでしょ。あらゆる所に含めてますよ。
ミッチー(三成)が、わざと信繁のいる部屋の隣で千利休の話を大谷さんとしたことだって、きっとそうですよ。
気弱な片桐且元さんが、わざわざやってきたことだってね。ええ、浜松は過ごしやすいですよ〜。
ちなみに片桐さんの本家は鎌倉幕府の御家人で信濃にいたらしいですが、支流の且元さんのご先祖が戦国時代に近江の浅井家に仕え始めたようですね。で、且元さんは若かりし頃に浅井の小谷城落城を経験し、その後その地(長浜)に城を築いて家臣を多く募った秀吉さんに仕え始めて頭角を現したってことですね。あんな、ぬひょ〜っとした顔をしていますが結構なやり手。でも、最終的には家康さんの豊臣分裂作戦で豊臣側から不忠を疑われ分断されて徳川方についた人です。
「真田丸」の中で表裏がないのは、信繁くんときりちゃんくらいなもんですよ。それこそが主人公の役割ですからね。
あ、あと信幸くんと本多さん(忠勝さんの方)もですね。
浅井の美人三姉妹、そして大坂夏の陣の和議
さて、今回は茶々さん特集ということで、茶々さんと言えば外せないのが三姉妹。
上野樹里さんの「江〜姫たちの戦国〜」も美人三姉妹でしたが、今回の「真田丸」、妹二人は直近では出て来なそうですね。
信繁くんが大阪にいるので、全く出ないとは言い難いけど。
でもま、後々に真ん中の初さんは出てくるでしょう。
京極さん家に嫁いで、関ヶ原を踏ん張る辺りの後半戦で大々的に出て来るのではないかと勝手に予想してます。
だって大阪冬の陣の和議で大阪方の使者になるわけだし、それなりの役者さんを使ってくれるんじゃないかと期待してます。
お初(常高院)役は、誰がやってくれるのがいいかなぁ。
石田ゆり子さんは穏やかでいいけど竹内さんの妹って感じじゃないし、深津絵里さん、中谷美紀さんとかどうかしら。吹石一恵さんはちょっと若くて華やか過ぎるしなぁ。他に三谷作品によく出てる女優さんどなたかいるかしら〜。でも中谷さんだと官兵衛の奥さんのイメージが強いなぁ。
さて、その初さんと大阪冬の陣での徳川方の和議の使者として対峙するのが阿茶の局。ということは、「真田丸」で家康さんの隣に常にいるのは当然、彼女となりますね。
阿茶局、大蔵卿局ってどんな人? 豊臣と徳川、両陣営のお局様対決
家康さんというと女好きというイメージ。側室の数も20人。でも秀吉さんなんて側室の数が、ン百人なんて噂もあるので、それに比べたらまだまだ。
で、家康さんは身分が高くて気位も高い、ザ・姫! みたいな女性よりも、ちょっと身分は低くても頭のよい年増の経産婦がお好きだったようです。きっと子作りこそが繁栄の道と頑張ってたのでしょう。
家康さんは頼朝さんを崇拝していて、その成功も失敗も勉強し尽くしていた人。ということで、血統が途切れてしまった鎌倉将軍家を反面教師に、子孫繁栄の道を模索していて、だからこそ徳川家とそれを支える御三家のような見事なバックアップ体制がとれたのでしょうな。
あ、脱線した。
で、家康さんが、子作りとは別で寵愛していたのが頭のいい女性。
阿茶局さんはかなりの女丈夫でいらしたそうで、家康の側室の中では別格扱い。後に家康が亡くなっても剃髪を許されず、将軍家を支えることを誓わされたとか。かなり頭が良く、また慧眼のある女性だったのでしょうね。そんな、ちょっぴりクールな阿茶局さんを「真田丸」では斉藤由貴さんが演じてらっしゃいます。
ちなみに家康の側室の中には、阿茶局、茶阿局と似た名前の二人がいます。私もさっきまで混同してました。
茶阿局さんはかなりの美人だったようで、代官に横恋慕されて夫を殺され、それをちょうど鷹狩りに来てた家康に直訴したところ見初められて居城に拉致られるという数奇な運命を持った人です。美人は得だね。普通はそんな直訴したら不敬で殺されるよ。
だけど、今回よく出てくるのは阿茶局さん。阿茶局さんの実家は元々は武田家の家臣の出で、夫と死別したところを家康に拾われたというか召し出されたというか。家康さんは武田さんを取り込んでいった人ですものね。
阿茶局さんは小牧・長久手の戦いでは自ら武器を持って戦いに参加されたようです。が、折悪しく懐妊中だったようで流産してしまいます。その後は子を生むことは出来ず、家康の側室だった西郷局さん(秀忠さんの生母)が亡くなってしまった為に、母代わりとして秀忠さんを養育するんですね。
そうやって、女同士のドロドロの愛憎含んだ嫉妬合戦や、子を持つ母ゆえの跡取り問題にしゃしゃり出てくる女からは一歩ひいた立場の阿茶局は家康にとって付き合いやすい女性だったんでしょうね。
阿茶局さんは、後に家康の孫娘、徳川和子さん(父・秀忠、母・江)が入内した時に守り役になったとかで、一位の位をもらってるんですよ!
北条政子さんより高いじゃないっ!
頼朝さんは果たし得なかった娘の入内&中宮を果たすとは、家康さんめぇ・・・
そして、その阿茶局と本当の意味で対決するのは、実は初ではなく大蔵卿局さん。ええ。「真田丸」で茶々さんの横にズシンと大きく控えてらっしゃるあのお方です。
茶々さんの乳母であり、大野治長さんのお母さん。大阪城落城に殉じた方です。
ちなみにその大野治長さんも、当然「真田丸」に出てくるのでしょうが、一体どなたが演じられるんでしょうね。それもかなり楽しみです。
と、今週は、きりちゃんどころじゃありませんでした。
あ、一言だけ。
今週、「だから、いなくていいんだ」という信繁くんに「なら、勝手にすればいい!」って言ってたけど、本来は「なら、勝手にします!」だよね。きりちゃん、やるわ〜♪
「なら、勝手にすればいい!」(怒)
(あちゃー・・・)
秀吉さんも秀次さんも「おっ、可愛い子!」と目をつけた、きりちゃんの愛嬌だけど、お寧さんの侍女という、おそらく当時の日本では、どこよりもいっちばん安全な場所にいることで、その身は守られるんだね。すげーや、ヒロインって。
とりあえず「万歳・ケンカップル」。来週をお楽しみに。
来週のタイトルは「再会」ですね。
松さんてば「歩き巫女」になってます?! そういうことか!
で、あとは家康さん。
他にも「再会」があるのかな? 楽しみですな。
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