お城直虎12回「政次の笑顔がワルでステキ過ぎ & 直虎とのギョロ目対決が萌え過ぎる件」について語りたいところですが、その前に・・・
今回の名セリフは、やはり
「但馬屋、そちも悪よのぅ・・・」
じゃなかった。
「悪いヤツじゃのぅ、そなたは」
の、とびっきり嬉しそうな笑顔の氏真くんに一票。
この氏真くんの尾上松也さん、ダメダメ2代目?を好演されてますが、前には大河ドラマ「天地人」の前田利長さんもやられてるんですね。
でも、ごめん。「天地人」での彼の記憶があんまりない。
で、チラッと調べたら、利家さんの死の直前、家康さんが利家さんを見舞った時に兼ちゃんと一緒に、側に控えていたらしいですね。
あの時の利家さんは宇津井さん。そして、大河史上で極悪家康トップ3に入るだろう松方さん家康を布団の中から懐剣で脅したんでした。(いやー、松方家康は本当、悪〜い顔でした)
「脅しじゃなくて本当に刺しちゃえば良かったのにね」
と家族と言い合ったことを覚えています。
「天地人」では、その後家康の勢力が増したんで、結局お母さんのまつを江戸に人質に出さなきゃいけなくなって。だから利長くんは、そのシーンにも出てきたんでしょうね。 (顛末だけを説明ってパターンだった?)
とにかく「天地人」は、ミッチーと兼ちゃんの友情が良かったなぁ。そして切なかった。だけど、妻夫木くんのなんつーか能天気な・・・いやポジティブな空気感のおかげであんまり悲壮感はなかったけどね。
さて、その次。
今回の名演技(迷演技)は〜〜〜?
「あの・・・竜宮小僧では? 次郎様、竜宮小僧では・・・ございませんでしたっ、か?」
やっぱり、この「ございませんでしたっ、か?」の小僧さんだよね。面白すぎて吹き出しました。俳優さん達、みんな笑わないんだもの。偉いなぁって思ったよ。
確かに舌を回しにくいセリフだと思うけど、あんまり噛んじゃうようならセリフ変えさせたら良かったのに、どうしようもなかったのかな。まぁ、私的には面白かったのでアリです。そういう意味では、その前に出て来てた近隣の村々のおばちゃん達もわかりやすくて良かったね。
お主もワルよのぅ、いやいや、お代官さまこそ。ヌホホホホ・・・
さておき、いかにもな悪役って、役者さん的には演じてて面白いんだろうね。
氏真くんと政次くん、すっげーイキイキと悪役を演じてるし。
政次 「三河の寺社より面白き訴えが参っております。(略)この動きを煽れば、松平は足をすくわれることになりましょう。」
氏真 「悪いヤツじゃのぅ、そなたは。ワハハハ」
政次 (ニコニコ〜)(*^ー^*)
普段めったに笑わない政次くんが、悪〜い話の時ばっかりは、ニコニコ〜(*^ー^*)
おいおい、細まってはいるけれど、目が笑ってないよ。口だけだよ。
普段笑わない人を無理に笑わせようとすると、目が笑ってないんですよね。
卒業アルバムとか見ると、普段の顔と違っててギョッとしたりする。
「あー、こりゃ、先生が無理に微笑ませたな」って。
で、次郎の母、千賀さん(祐椿尼)との対面もまた凄かったですね。
祐椿尼 「久しぶりです、但馬守。生きておったのですか?」
政次 「はい、今川に捕らえられ、出るに出られずにおりました」
祐椿尼 「捕らえられ、出るに出られず?」
政次 「はい、しかしながらこたび、ご隠居様、新野様、 中野様のご忠義が認められ、こうして戻って参ることが出来ました」
祐椿尼 「よう出来た話のようですね」
政次 「こちらは井伊は心細かろうと太守様がお付けくださった目付けの方々です」
また、ここに並ぶのが、悪〜い顔の男三人衆なんだ、これが。
( o _ o)(- _ -)(= へ = )
政次 「何かの時には助け合うようにと太守様のお心遣いです。つきましてはお方さま・・・。太守様のご意向により、今日より某を虎松様の後見としていただけますように」
祐椿尼 「お待ちなさい!」
慌てる祐椿尼に、政次のトドメ
政次 「ただの後見にてございます」・・・ニコッ(’ ▽ ‘)
政次 「(これが)お下知にございます。(逆らったら、どうなるか知らねーぞ)」ニヤニヤー(`〜`=)
でもさ、政次くん的には、今は心底怒り狂ってるんでしょうね。
直近が簡単に今川に騙されたこと
自分がそれを防げなかったこと
のこのこ今川に出向いてしまった自分の馬鹿さ加減も
それでいて、氏真に信頼されるに足る自分の立ち回りの上手さや悪賢さ
それはつまり、父親の呪縛から逃れられないことを認めるようなもので・・・
で、結局、このような形でしか井伊の中で立場を保てない。
今までも井伊の中で微妙な立場だったけど
これで完全に裏切り者になっちゃったしね。
鶴とおとわのすれ違い & 政次と次郎のすれ違い
そんな怒り心頭モードの政次くんの前には、直近を亡くして酩酊してる酔っぱらい次郎。
・・・あーあ、ってな気分で会ったんでしょうな。
政次 「直近の内通ゆえに、今川に捕らえられてな。今日までお戻しいただけなかったのじゃ」
次郎 「そう・・・であったのか」
政次 「厳しいお咎めを受け、それはそれは大変であったが・・・もう政を任せられる者もおらぬようになってしまったので戻されたというわけだ」
次郎 「皆、死んでしまったのに、政次だけ助かったのじゃな。なにゆえじゃ。どうやって助かったのじゃ?」
・・・シーン・・・
政次くんの心の中、勝手に想像コーナー
政次 (ケッ、やっぱり、おとわもオレが裏切ったと信じてるんだ。そうだよな。どうせオレなんか・・・)
(政次くんファンの方、怒らないでねん。私も政次くん好きだからね〜。後々ひっくり返りがある前提で)
次郎 「これで二人で井伊を作っていけると、そう思っておったと思う。裏切るつもりで裏切ったのか?それとも裏切らざるを得なかったのか、どっちじゃ? 鶴!」
政次 (んなもん、決まってるだろうが! わざわざ聞くな! それとも本当にわかんねーのか?! このアホ姫!! 好き・・・っつーか、気になってる相手だからこそ、余計に苛つく〜〜〜!!)
・・・で、正直に答えるのもバカらしいし、そんな素直な心境には到底なれないし、目付けが見てる可能性がないとも言えないし、それに、おとわの心は結局直近にあることもわかってるし、そんなこんなでどうしようもないとはわかりつつ、かな〜りムカついてたので、政次はバッと意地悪く袖を振り払うんですね。
政次 「恨むなら直近を恨め(ギロリ)。下手を打ったのはあいつだ」
政次 「何度も同じことの繰り返し。井伊は終わるべくして終わった」(あー、もう、口が止まらねーよ!)
・・・と、『井伊家を守ること』が、おとわにとって一番大事なことだとわかっているからこそ、おとわの心を最上級で傷つける言葉を投げつけたんですね〜。好きな子を、ついひどくいじめてしまう悪ガキの心境とでも言いましょうか(オイ)。
ま、そんな政次くんの葛藤こそが面白いし、見てる方としては萌えるんだけどね〜(ニヤリ)
最終:直虎と政次のギロリン目力バトル!!
・・・と、絶妙な立場の政次くんですが
南渓和尚さんだけは、一応まだどっか信じてくれてると思ってますけど。
だって、前回直近も言ってたし、それに頷いてたし。
「井伊を守るために裏切ったと思います」とかって。
それでも、後見役はさすがにマズイってなことで、直虎の出番になったんだろうね。
「川に飛びこんででも活路を拓く子じゃった。あれはおなごでこそあれ次郎。次郎の器じゃと思わんか?」
これ、大河開始からのキャッチコピー?だったよね。ここだったのね。
本来ならさ、次郎の曽祖父である大じじ様の子の南渓和尚さんが井伊家唯一の男ってわけだし、頭だっていいし、後見役にはピッタリなんだけどね。でも、ま、後見って面倒そうだし、猫を抱いてのんびり過ごしたい南渓和尚さんとしては、そのお役目からいかに逃げるか重要だったんでしょうか?(オイ)
・・・と、次郎に井伊家を任せようとする南渓和尚と、ビックリポンな祐椿尼の横で、またも騒ぎ。次郎が槍を持ち出します。
でも、なんか持ち方が不自然なんだよね。私の好みとしては、次郎にはもうちょっと持ち慣れてて欲しかったんだけど。だってさ、寺で修行してないの? 皆してるよね? 次郎の性格なら「私も!」って言ってるんじゃないかと思ったんだけど。
それに、刃を地面にガツガツ当てるなんて、刃こぼれするんじゃないのっ?! もったいないっ!!
・・・って思ったら刃が折れちゃうんだもの。えー!! 折れる?! そこ折れないでしょ? 私、武器に強くないけどさ。でも、そんなに簡単に折れちゃう?・・・ってツッコミました。(誰かお詳しい方、実際のところを教えて。)
ま、それはさておき。
今回の真の名セリフは次の南渓和尚だよね。
「死んだ者は還らぬ。じゃが、生きておる者は死んだ者を己の中に生かすことが出来る。例えば、偲ぶことで。例えば、倣うことで。時には、倣わぬことで。・・・他にはないかのぅ?」
南渓和尚って、本当〜に美味しい役だね。どっかのサイトに「枯れた男の色香」なーんて紹介されてたけど(笑)。
禅問答って、こういうものなんですかね。
相手の言葉を繰り返すことで冷静さを取り戻させ、その意志を確認または承認し、更にもっと他の道はないのかと質問をすることで相手をより深い思考に誘う。発想を転換させる。
学校の勉強でもそうですものね。
良い先生こそ、簡単には答えを教えてくれない。教えないで考えさせる。
答えの導き方なり実際の答えなりを教えると、そこで「わかった気」にはなるけど実際はわかってない。
だからそれをせずに、勉強している本人の言葉を根気よく聞き、本人に解説をさせる。すると伸びる。
で、そんな南渓和尚の導きによって次郎は答えを出すんですね。もちろん、小僧さんの「竜宮小僧では・・・ございませんでしたっ、か?」が、伏線だった子供の頃の回想シーンへのキーだったわけだけど。
おとわ(少女) 『我が亀の手足となる。いざとなれば太刀をはき、戦にも行ってやる』
次郎 「亀に、この身を捧げる。亀の魂を宿し、亀となって生きていく」
南渓 「それがお主の答えなのじゃな?」
そしてシーン変わって、還俗中のおとわちゃん。
祐椿尼 「夫婦約束の時に作っておいた着物なんですよ? こんな時に役に立とうとは」
おとわ 「母上、直近は最後に、戻ったら一緒になろうと言ったのです。かような意味だったのかもしれませぬ」
南渓 「その者の名は、井伊直虎と申す。」
ワル三人 「隠し子か?」
政次 「もしや・・・」
直虎 「我が井伊直虎である。これより井伊は我が治めるところとなる。」
政次 (ギロリ)← かなり白目な上目遣い。
直虎 (チロリン) ← かなり偉そうな見下し視線。
いやー、政次くんの白目、かなりインパクトありますけど。
直虎ちゃんの「フフン」顔がかなりカッコいいんですけど。
いやー、いいモノ見せていただきましたよ。ありがとう!!
これから、政次くんの図太い生存力とクールな頭の良さ、でも生来の優しさと賢さ、そして立場的な寂しさ。それら心の中の葛藤が、毎週見られると思うと萌えますね。
来週も、悪〜い笑顔とか、辛そうな顔とか見せてくださいな。
あ、もちろん、最終的には幸せな笑顔が見られるという前提でよ?
そしてある意味、大河史上一番着物を着崩しながら走り回る女ヒーロー、直虎ちゃんの活躍も楽しみです。
あちこちを走り回ったり戦ったりするヒロインは大河にいっぱいいましたが。八重とか、篤姫とか、龍馬伝のおりょうさんとか、新撰組のひでちゃんとか。でも、やっぱり着物の美しい所作の範囲内での激しい動きだったのに、今回はちょっと違うよね?
直虎の名乗りの前に廊下を歩いてる時とか、完全に「殿」の歩き方だったしね。来週の予告もドタバタだし。次郎の時の方が、よっぽど楚々として歩いてたよ。そういう演出なんだろうね。宝塚の男役って感じかな。
あー、三河の一向宗についても色々書きたかったのに、また体力切れ。また〜
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