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とかじり小四郎 ―北条義時―10

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『 とかじり小四郎 ―北条義時― 』

 

「佐殿を見捨てるのですか?」

 宗時の非難の声に、時政は薄暗い顔で応えた。

「見捨てるのではない。再起を援助する為だ」

 杉山。

 石橋山での大敗の後、頼朝達は土肥まで兵を引き戻し、堀口で再度合戦を行った。

 しかし元々三百騎しか準備出来ていなかった軍兵。大庭の三千騎、また背後からの伊東の三百騎に追われて散り散りとなり、杉山の麓で大庭と対峙する頃には、頼朝の傍には北条の時政、宗時、義時の他に十数人しか残っていなかった。

 時政は土肥実平だけを伴わせて、頼朝を先に杉山へと逃れさせる。後を追おうとした宗時と小四郎を無言で引き止め、側にて同じように刀を構えていた朋友達に向かって声を上げた。

「我らは大庭を食い止める。そなたらは早く佐殿をお探ししろ!」

 そして彼らが去ったのを確認した後に、そっと呟いた。

「我らは今よりここを脱して甲斐へ向かうぞ」

 その父に対する、先の宗時の言葉だった。

 

「三浦めが遅れるから悪いのだ。おまけに、あやつら考え無しに土地を焼いて大庭を刺激しおって」

 ギリギリと歯を噛みしめて時政は吐き捨てる。

「とにかく、ここは一旦引いて再起を期す」

 油断なく辺りを見回しながら引こうとする時政に、宗時は信じられないといった顔で首を横に振った。

「だが佐殿がいなくては、我々は一体何の為にここまでやったのか……」

「佐殿でなくても甲斐にはまだ源氏がおるではないか。確かに佐殿は婿で近しい間柄だが、ここまで大敗を喫した以上、それと連座する必要がどこにある。北条は生きねばならぬ」

「では政子は……政子はどうなるんですか!」

「政子か……」

 時政は一瞬足を留め、それからゆっくりと振り返った。

「弓取る者の娘だ。覚悟しているだろう」

 なんの感情も見出せないその声に、宗時が震えたのが小四郎には見えた。

「あなたの命で佐殿を婿に迎えた。それをあなたは覚悟しろと言うか!」

 

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