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とかじり小四郎 ―北条義時―34

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『 とかじり小四郎 ―北条義時― 』

 

 頼朝は真朝を小四郎に娶らせたいのだろうが、頼朝からの命という形ではなく、小四郎がこの娘に懸想したという形で婚姻を取り付けたいのだろう。

 頼朝がそれを希望しているなら、それに従う他はない。小四郎は曖昧に頷いた。

「良かったぁ! 小四郎兄ぃならお願いを聞いてくれると思ったわ!」

 ホッとしたような真朝の笑顔を見て、小四郎はまた台帳に向かった。

 東国御家人はあまり文に通じていないことも多く、小四郎のような文官にはこなさねばならない雑務が大量にあった。特に土地関係での諍いが多い。先祖の誰がこう言ったのにその約束を破ったとか、返す返さないとか、御家人なのに平気で寺社などの荘園を蹂躙して悪党まがいのことをする者もいて、そんな処罰まで事細かに裁定しなくてはいけなかった。

「ねぇ、約束を覚えている?」

 突然耳に届いた声に、まだいたのか、と顔を上げる。

 真朝は頬を軽く染め、思い詰めた表情で小四郎を見上げていた。

「昔、私のことを娶ってもいいと言ったわよね?」

 小四郎は首を横に振る。そんな覚えはまるで無い。

 迷いもせずに首を横に振った小四郎に、真朝はぺろりと舌を出して見せた。

「あら、騙されなかった」

 やっぱり。脱力する。真朝は五郎と一緒に悪戯ばかりしていた。成長したからと言って騙されはしない。

「ま、いいわ。じゃあ、文のこと、よろしくね?」

 真朝は軽やかな足取りで戻っていく。

「しょんない」

 小四郎は小さく呟いた。一月か二月に一通くらいは文を送らないといけないのだろう。

 ただ、小四郎は思い出していた。真朝と交わした約束で果たしていないものがあったことを。

 でもそれについては目を瞑ることにした。真朝は文を送れと言っているのだ。文だけ送ってやればいい。

 

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