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頼朝・北条好きFanSite「あづまがたり」

腑抜けの三郎―北条重時―27

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 時房は義秀の前にひれ伏してる三郎を認めて、驚いた顔をした。

「三郎? お前、こんな所で何をしてる?」

 叔父の顔を見た三郎が泣き笑いの顔をしたと同時に、さっと横に人影が現れて手をつく。

「朝夷奈殿、弟が何か失礼でも?」

 長兄の泰時だった。泰時は三郎を庇うように義秀との間に入ってくれていた。

 義秀は泰時と三郎を見比べ、顎の無精髭をじょりりと撫でた。

「泰時が兄ってことは、お前は北条の子か。あれ、でも北条の息子って確か御所の女官に手を出して将軍に叱られたんじゃなかったか? あ、お前、乙姫とその女官と二股かけやがったな!」

「え? 二股?」

 目を瞬かせる三郎に、掴みかかろうとする義秀。だが、時房が一早く義秀の肩を引いてくれた。

「違う違う。女官にうっかり手を出しちゃったのは次郎。この子は三郎。弟だよ」

 義秀は「そうか」と返事して手を下ろす。時房がやれやれと首を竦めた。

「しかし義秀、お前がこの辺を馬で通るなんて珍しいな。どうかしたのか?」

「ああ、江島の向こうで船が座礁して引き揚げさ」

「そりゃ、大変だな」

「そうだ! 俺様はこうしてる場合じゃなかったんだ。急ぐから行くぞ、またな!」

 言うなり馬に飛び乗って去ろうとする義秀に、三郎は慌てて声をかけた。

「あの! それで乙姫は今どこに?」

 去りかけていた義秀が馬上で振り返る。

「ああ、乙姫なら今頃船の上だろ」

「え、病なのに船に?」

 すると、義秀はニヤッと笑って答えた。

「ああ。恋の病だからな」

 目を瞬かせた三郎に、義秀は何度目かの高笑いをすると馬からぐっと身を乗り出して吠えた。

「おい、乙姫に近付きゃぶっ殺すからな。覚えとけ!」

 三郎は、ぱたんと耳を押さえて土下座した。

「義秀、やめとけって。お前が凄むとほんと閻魔大王みたいなんだからさ」

 時房がくくくと笑いつつも、横からとりなしてくれる。

「ふん、放っとけ!」

 義秀は馬の手綱を思いっきり引いた。馬が泡を食って後ろ足で立ち上がる。

「わかったな。乙姫に近付くなよ!」

 三郎に強く指を突きつけ、義秀は砂煙をあげて去って行った。

 

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