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頼朝・北条好きFanSite「あづまがたり」

腑抜けの三郎―北条重時―39

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「馬鹿、馬鹿、馬鹿。私の馬鹿!」

 夜の道、自分を罵倒しながら音はひた走った。何であんな偉そうなこと言ってしまったのか。会えて嬉しかった、覚えていてくれて嬉しかったのに。

 自分の願いを口に出来ないのは音自身だった。だから八つ当たりしたのだ。育ちが良くておっとりしていて、優しく自分を受け入れてくれる重時に……。

『君の為なら、僕は何でもするよ!』

 違う。私はそんなこと言って貰えるような人間じゃない。だって『龍女』だから。

 あの北条時房という人に付いて行ったら、きっとまた閉じ込められる。それが怖くて怖くてたまらなかった。不安だった。

『弁才天は辯才天。道理を説く智慧の神だ。乙姫、君は真実を知りたくないのかい?』

 勿論知りたい。でも知ったら戻れない。きっとまた一人になる。

 ……また?

 記憶の小箱から溢れる何か。開けてはいけない玉手箱。龍の……

 音は立ち止まって空を見上げた。薄雲に覆われて、星も、月すら見えない夜。でも確かに存在する何か。記憶。

 私は、遠い過去、どこかに閉じ込められていたんだ……。

「乙姫!」

 名を呼ばれ振り返る。秀太が立っていた。

「勝手に出歩くなと言っただろう? 北条の奴らに見つかったらどうする!」

 音は唇を噛み締めた。涙が零れてくる。

「昼間会ったあいつにはもう会うな」

 ぴくりと肩が震える。秀太は音が走ってきた方角をちらと見て、口を開いた。

「あいつの名は北条重時。執権の三男だぞ」

 

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