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腑抜けの三郎―北条重時―43

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 時は遡る。法華堂の一室に重時はいた。言を抱えて。

 玉と箱を交換しようとした瞬間に起きた地震と光の放出で彼女は意識を失い、目を覚まさなかった。

 法華堂を護衛していた武士らが怪しんで山へと駆け上ってくる。弓をつがえ刀を鞘から抜く彼らの前で重時は言を胸に抱いて声を上げた。

「我は執権義時が三男、重時! 光について言上したきことがある。兄・泰時を呼べ!」

 自分にこんな大声が出るとは思わなかった。光について知ることなどない。口から出任せだった。でも今はここを乗り切るしかない。

 重時は言を抱き上げると取り巻く男達の輪を堂々と抜け、法華堂へと入った。言は朝夷奈義秀の養女だ。和田と北条、一触即発のこの時期に、彼女が北条の手の内にあることが知れれば大変なことになる。重時が頼れる人物は兄の泰時しかいなかった。

 だが、しばらくして現れたのは叔父の時房だった。

「よくやった。お手柄だぞ、重時」

 その言葉の意味が分からず首を傾げる。時房は後ろを振り向くと従者達に命じた。

「姫をお連れしろ。御所の尼御台様の所に」

「待ってください! 何故、彼女を御所へ?」

 時房は重時を安心させるように微笑んだ。

「悪いようにはしないから安心して任せろ」

「そんなこと言われても……!」

「彼女の目が覚めたら、会いに行けばいい」

「言は和田の身内です。もし勝手に連れて行ったことが分かったら……」

「朝夷奈や和田が怒って、戦になると?」

 重時は頷く。だが、時房は肩を竦めた。

「心配には及ばない。どうあっても戦は起こるだろうし、姫は元々源氏の姫だしな」

「言が源氏の姫? どういうことですか?」

「源氏のだと広過ぎるな。うん、単純に言うと大姫の娘だ。だから和田には返さぬ」

 言葉を失う重時を前に、時房は従者達にもう一度指図した。

「ほら、お前達早く姫をお連れしろ。風邪を引き込んでしまうじゃないか」

 

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