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腑抜けの三郎―北条重時―63

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「小侍所? 何ですか? それ」

 重時は目を瞬かせて父の顔を見た。

「小侍所は三寅君専従の御家人だ。有力氏族の子弟を中心とする。その長に就任せよ」
 重時はちらと義時を仰ぎ見る。冗談にして煙に巻いてしまいたいが通じなさそうだ。

「小侍所配属の者は、三寅君の側近くに常に仕えるように。特に重時、お前は三寅君の寝所に住み込みで仕えよ。その為の別当だ」
「住み込みの別当……」
 重時は、ただぼんやりと繰り返す。

「お前はまだ妻帯していないからちょうどいい。公私なく仕えよ」
「え、それって結婚しちゃ駄目ってこと?」
 悲鳴をあげ、それから慌てて手で口を覆う。
 公私なくだなんて、結婚どころか恋人も作れないということだ。冗談じゃない。

 確かに重時は三寅の気に入りで適任だったが、住み込みで全責任を負うなど御免蒙りたい。そういう忠実な側近的お役目は朝時兄の方が絶対向いてる。重時は頭を下げてもそもそと口を開いた。

「有り難きお話ながら、兄を差し置いて私が長官には就けません。その役は是非朝時兄に」
 だが義時は「いや」と答えて立ち上がる。
「もう決めたことだ。しっかりと勤めよ」
 重時は肩を落とした。父に抵抗しても無駄だ。どうせ最初から計画の内だったのだろう。

 和田合戦後に京に戻った重時に、義時は何も言ってこなかった。ただ、九条家や公卿達と良好な関係を保つようにとだけ文があった。
 幕府は京と付かず離れずの適度な距離を保つ必要があった。京の九条家に近しく、歌人として院の気に入りの源具親の程よい距離感が重時の預け先として適任だったのだろう。

 その時、重時はふと嫌な考えに思い至った。母が父と離縁して具親に再嫁したのは偶然か?
 重時は首を横に振って思考を停止させた。まさか。いくらなんでも。父のことが益々嫌いになりそうだった。

 

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